成長の遅いへっぽこクライマーだがなるべく強くなりたい。知人から保持力に関する本が最近出たと教わりBEASTMAKINGを読んだ。
クライミングテクニックの中でも保持に焦点をあてどのようにトレーニングすべきかが書いてある。手の構造から始まり、ホールドの持ち方、フィンガーボードの使い方、トレーニングのためのエクササイズへと続く。
受動的保持と能動的保持というこれまで聞いたことのない表現があった。 受動的保持とは指をひっかけるタイプの持ち方で、オープンハンド系の保持の事を意味する。 一方、能動的保持はひっかけるタイプとは異なり握りこむタイプのクリンプ系の事を指す。
持ち方の定義が写真とともに書いてあるのがとても良い。基本的には指の角度が90度かどうかでクリンプかオープンかの区別ができるとのこと。この説明のおかげでカチ持ち(フルクリンプ)とオープンハンドはクライミングで使用できているが、ハーフクリンプとクリンプはうまく使えていないことが分かった。そして自分はクリンプの握りこみがとても弱いこともわかった。
経験的にホームジムの強傾斜課題で登れないものは保持ができないからというのはわかっていたが、じゃあどのような保持がうまくできていないのかと考えると確かに強く握りこむ必要があるものである。ということでボードでのトレーニングにハーフクリンプとクリンプを先日から追加した。元の握力弱いのもあるのか指を90度に曲げておくのがかなりつらいし違和感はあるのものの、慣れの問題もあるのでしばらく続けようと思う
指トレのエクササイズの方法自体は特殊なものでなく、自分のホームジムにあるメトリウスのボードの説明書に書いてあるワークアウトと近しいように感じる。変数がぶら下がる時間と回数、ぶら下がり方(加重)くらいなのでそれはそうか。でも普段のトレーニングで意識できているかとは別の話なのでこれからはより意識しようと思う。
フィンガーボードのトレーニング以外にトレーニングボードの構成や使い方について詳細に書いてあるのは珍しい部類だと思う。 フィンガーボードを作るスペースがない自分はボード自作なんか当面関係のない世界ではあるが、ジムのまぶし壁を登る際の意識としては大切なことが書いてあった。外岩に力を入れたい今日この頃なのでこれはしかと心に刻んでおこう。
忘れるな、あなたはトレーニングをしているのだ。 p. 129